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12月

2018年12月12日
前回、北海道胆振東部地震でのぼくの友人の活躍に触れた。
その彼が話してくれたことに、いくつか大きく印象に残っていることがある。
あの地震で発電所がダメージを受け、直後から北海道全域が停電となった。
数日で復旧したところもあるが、復旧まで数カ月かかった地域もある。
北海道全域が、電気から切り離されたのだ。
そうするとどういうことが起きるか。

まず、テレビがつかない。
ニュース等から、この北海道で一体何が起きているのかという情報が入らない。
ネットは、というと、これも通信基地が停電しているので見られない。
スマホも、その時点での充電が切れたら使えなくなってしまうのだ。
つまり、情報通信から完全に遮断されてしまうことを意味している。

さらに、北海道は広い。
2時間くらいで着けるところは「近い所」だという。
その分、当然だがガソリンがいる。
そのガソリンを地下貯蔵室からくみ上げるポンプが動かない。
どこが無事で、どこまで買い出しに行ったら何が調達できるのか、皆目わからなくなったのだという。
電気をはじめとするエネルギーから、北海道は一時完全に孤立したと、彼は行った。
北海道が道ごと孤立!
考えてもみなかったことだった。

翻って、都市部でもし電気が使えなくなったら・・・
都市部は、狭い面積に大勢住んでいるから、住居は勢い縦に延びるしかない。
高層のマンションだ。
高層に限らず例えば4階くらいの低層でも、そこで使われている水は全て
一度ポンプでくみ上げられ、上からの水圧で流れるようになっている。
流しの水はもちろんだが、風呂もトイレもだ。
つまり、よほどグレードが高く自家発電の施設を持っているマンション以外、
電気が使えないだけで流しも風呂も、何とトイレさえも使えなくなってしまうのだ。

それどころではない。
高層階のマンションは今はもうほとんどIHだろうから、冷凍したものを温めることも困難だ。
もちろん冷蔵庫も使えないので、冷凍食品は早く食べないと腐ってしまう。
高層階に住んでいればいるほど、例えば水の配給を取りに行かなくてはならない時、
何十階分も階段の上がり降りをしなくてはならなくなる。
もっと大きく見れば、電車は動かず信号も止まる。
想像したらいくらでもこんなことは出てくる。
北海道のように広くはないので、車で脱出というのはあるかもしれないが、
電気が止まるという想定だけで暮らしが完全にマヒすることが見て取れる。

被災被害は、ぼくたちのこの「便利な暮らし」が大きくしているのかもしれない。
それでも来年は、今年のようにこんなに災害がなければいいと願ってしまう。


11月

2018年11月15日
「原稿が届いていない」
いつも僕からの原稿をブログにアップしてくれている友人からのメールで失念していたことに気付いた。
そして調べたら、毎月11日を目指し仕上げていた原稿を、先月も忘れていたことが分かった。
ちょっとした衝撃だった。あんなに「忘れない」と思っていたのに…
自分のそんな状況を知り、改めて「忘れない」と心に決めた。

9月6日にあった「北海道胆振東部地震」。
実はあの地震で、ぼくの友人が被災していたことを10日ほど後に知った。
友人はこども園の園長で、ちょうど園でお泊り会をしていた日に地震にあったという。
地震の被害地域をしっかり把握していなかったことを悔やんだが、
友人は、三面六臂の大活躍をしていたようで、地元では一躍時の人となっていた。
その友人から招聘を受け、先週末、安平町を訪ねた。
そこではみっつの役割を期待されていた。

ひとつ目は、もともと震災前からプレーパークの準備を進めていたので、
この震災を機会に一気に計画を進める、そのきっかけづくりとしての役割。
ふたつ目は、安平町はCFC(ユニセフ協会が先導する「子どもにやさしいまち」事業の略称)
モデル自治体にも名を挙げており、ぼくはそのスタートアップイベントの講演者であり
また日本ユニセフ協会CFC委員会委員でもあるという役割。
そしてみっつ目は、もちろん子どもにとって遊ぶことがいかにその育ちに不可欠であるかを
しっかり町の人に伝える役割だ。

これらを、阪神淡路大震災、東日本大震災での遊び場づくりで経験したことも交え話し、気仙沼の遊び場のDVDも流した。
町長、教育長の両名も講演を最後まで聞いてくださり、
「この町が向かっている方向に間違いがないと確信できた」と話してくれた。
とても心強い言葉だった。

講演後、プレーパークとして予定している里山で、2時間だけのプレーパークを行った。
子どもや町の人の拠点にしたいとして開かれた、小さな広場。
その両側のがけが崩れ、木がなぎ倒されていた。
友人の園長はそれを、「片付けずに地震のことを学ぶジオパーク的に使っていきたい」という。
とにかく木がなぎ倒され折り重なっているのだから、それはそのまま遊具にもなる。
素晴らしい発想だと感じた。

そう、地球は生きている。
生きているから地震が起き、火山が爆発し、津波が生じる。
地震や火山は地下深くのマントルが対流し、地殻が動くことで起きる。
この対流は電気を生み、地球に地場をつくり、太陽風からあらゆる命を守っている。
そうした「いのちの連鎖」を、遊び場で知ることができる。
自然は命を奪い、守る。
里山で思い切り遊び、いのちに不思議と畏怖と奇跡を感じる子どもに育ってほしい。


※アルバムに写真があります(2018/11

9月

2018年09月15日
災害が続いている。
ここに、これらをどう書いたらいいのかわからないままで数日が経ってしまった。

6月18日に起きた大阪北部地震。
ブロック塀が倒れ、小学生が下敷きとなり死亡したことが大きく報道され、
調べたら相当量の危険ブロック塀が学校にもあることが判明した。

7月上旬は西日本を襲った集中的な豪雨。
「平成30年7月豪雨」と名付けられたこの豪雨は、広島をはじめ岡山、山口と、その被害は各所に亘り、
土石流等により倒壊した家は数知れずあり、壊滅した集落や水没した町、その死者は224人を数えた。

8月上旬には台風13号が東日本を縦断。
山形で河川が氾濫したことを始め、農産物等東北の各所に大きな爪跡を残した。

8月下旬には台風19号、20号が続けて列島を直撃した。
奄美地方を直撃した19号は観測史上最大の風速と、これも観測開始以来初めての
5日間連続台風発生という記録となった。
20号は徳島から斜めに和歌山を横断、風車の倒壊や河川の氾濫ばかりでなく、記録的な大雨を各所で観測した。

そして9月に入り、4日には今シーズン最強と言われた台風21号が四国、関西圏を直撃した。
高潮とも相まって完全に冠水した関西国際空港と連絡橋へのタンカー激突により、空港は一時完全に孤立化した。
国際空港であるがゆえに、その影響は海外からのまた海外への客はもちろんのこと、
それのみならず輸出入へも大きな打撃を与え経済にも深刻な影響を及ぼす可能性を指摘されているが、
9月14日現在、まだ完全復旧には至っていない。

更に6日には北海道でM6,7の地震が発生。
震度は7を記録した地域もあるこの地震は、発電所の停止による道全域にわたる停電が発生。
いたるところで起きた大規模な土砂崩れ、断水は、これもまだ完全復旧のめどが全く立っていない。
加えて、この夏は「もはや災害」と予報官が伝えた猛暑でもあった。
観測史上最高気温を伸ばし、熱中症による死者は7月だけで130人を超えていた。
台風発生の数も例年の1.5倍と言われていたが、この猛暑がそれと関係していることを指摘する予報官も多かった。

こうして記録するだけでほぼいつも書いている字数に近くなるほど、災害続きの夏だった。
これだけ各所で災害が起きれば、当然、知り合い、関係者の中に被災者がいる方も多いのではないだろうか。
ぼくもその一人だ。
阪神淡路大震災に始まり、中部地震、中部沖地震、東日本大震災、熊本地震、
ほかに水害にあった場所にも出かけてきた。
そのたびさまざまな思いを抱いてきたが、今回倉敷市真備の友人の家の冠水とその現場に入り、
大切な人が被災するとこんな気持ちになるのか、と言うことを初めて実感した。
いのちがある、それだけでこんなにうれしいことも。
ぼくも他人事ではいられない、改めてそう思うことができた。

8月

2018年09月15日
ニュースでも連日やかましく言われているが、今年は異常な気象が続いている。
極端に早い梅雨明け、西日本を広範囲に襲った信じがたい豪雨、その後の記録的猛暑。
これらの異常気象は、日本でだけ起きているものとばかり思っていた。

しかし、世界に目を転じてみると、全くそんなレベルではなかった。
2月には大寒波が欧州を襲い大勢の凍死者を出したが(これは知っていた)、
これは北極圏の異常な高温に原因があるのだという(これは知らなかった)。
今年北極圏は例年と比べ、平均で20℃以上、時には30℃以上も気温が高い日があったようだ。
中には氷点下を上回り、2℃となった日もあったそうだ。
観測史上最高というから、やはり異常は日本だけの事ではない。

しかも、その理由が、普段は気温が安定している成層圏が異常高温となったことにあるのだという。
成層圏と言えば、ぼくたちが住んでいて偏西風などが吹いている対流圏のさらに上層圏約8キロ以上なので、
そんなところにも異常が認められるという事になる。
それが対流圏の風向きにも大きな影響を及ぼし、欧州を大寒波に陥れたというのが真相らしい。

当然、気象は国境ごとに変わるわけではなく、地球規模で影響しあっている。
日本の異常気象が日本だけで起きていると考える方がありえないことだったのだが、
日本の気象ニュースは日本の事しか伝えないので、ぼくは少しの間世界に想像が及んでいなかった。
情報は意識して受け取らないと、ただ流されたものを妄信してしまうと
あらためて気づいたときには自分が恥ずかしく思えた。
と同時に、日本の事ばかり言っていても全くしようがないことだとこれも気づいた。
なぜなら、これは人が起こした温暖化によるものである可能性が非常に高いからだ。

地球温暖化の話は、言われ出してから数十年がたつ。
二酸化炭素ガス等の温室効果ガスの排出規制目標値を決め、各国がそれに賛同したパリ協定。
その後米国が協定からの離脱を宣言、世界中からの批判を浴びた。
米国は、中国と並び世界の2大温室効果ガス排出国だ。
温室効果ガスは、エネルギーの利用と大きく関与している。
つまりとても単純な言い方をすれば、膨大なエネルギーを使い利便性を高め
経済効果を生む、それは温室効果ガスの大量発生に比例する。

温室効果ガスの抑制を難しくしているのは、経済に打撃を与える可能性が高いことにある。
温室効果ガス削減に米国が乗らないとしても、気候変動はもれなく米国も襲う。
そんなことは、小学生でもわかる。
但し、厄介なのは、本当に地球は温暖化しているのか、
しているとしてそれが温室効果ガスによるものなのか、その証明ができていないことにある。
事実今の地球はまだ氷河期にあり(氷河が地上に存在する時期)、
かつての地球にはまったく氷河が存在しない時期もあったのだ。

北極圏が氷点下を上回るとなると、氷の融解もいよいよ現実味が帯びてくる。
その時、海面は何十メートル高くなるのだろうか。
地球の歴史の中では、最高海面時より今の海面は100メートル低いのだそうだが…


※管理人の都合により掲載が遅れてしまいました。申し訳ありませんでした。

7月

2018年07月14日
今日は、7月11日。
毎月11日以前に原稿をアップしたいと思って書いているのだが、今月はかなわなかった。
その理由は、今月西日本を襲った大雨による水害だ。
何がしかのひと段落が見られるまでは、書く気になれなかったのだ。
ぼくの友人も倉敷市真備町に住んでいて、被災していた。

7月7日、七夕、ぼくは山口県宇部市にいた。
宇部にプレーパークをつくりたい、市長判断で動き出したプロジェクトに参画しているのだ。
全4回のプレイワーク講座。
最終回は9月8日の本番、1日プレーパークの開催日なので、それを前提とした研修会は3回、その最後の日だった。
この日の数日前から九州、中国、四国、近畿は前代未聞の大雨に見舞われ、
新幹線をはじめとする電車はほとんど止まっており、実際にこの日の開催も危ぶまれていた。
そんな大雨真っただ中に突入するかのように羽田から宇部空港に入り、その日に返ってきたのだった。
空路だからできたことだった。
そしてその一報は、帰りの宇部空港でのテレビで知った。
町一面が巨大池と化したその映像の端に、確かに「倉敷市真備町」とある。
搭乗まで時間がなかったので、羽田に着いてからその友人に電話をした。
「避難してから現場には行ってないけど、テレビの映像で見る限り2階までやられていると思う。」
それは、ぼくにとっても衝撃だった。
被災地支援などで被災現場には何度も入ってきたが、友人がその被災者であったのは初めてだった。
その時点では、まだ雨は降り続いていた。
その雨がどうなるのか気をもんだが、ぼくの気持ちはその後にも及んでいた。
季節は夏。
水が引いた後、濡れて重くなった家具などを表に出し、一刻も早く泥をかきだし、
壁や基礎内部を洗浄しないと湿気であっという間にカビが付く。
下水も含め様々なものが混じった泥水は、感染症の原因ともなる。
その汚泥が渇き、粉じんとなって舞い上がることで、これも大きな健康被害を生む。
何と言っても、暑さだ。
その暑さをもろに受けながら、これらの事と闘わなくてはいけない。
その過酷さは、想像をはるかに超える。

今日は11日、東日本大震災の月命日。
毎月この日の14時46分に羽根木プレーパークに集まり、「ふるさと」を歌っている。
誰が来るのかは、行かないとわからない。
でも、今日もそこにいる人に呼びかけて、20人くらいで歌った。
今回は、東北だけでなく、西の方角にも黙とうをしてから。
できることは何かないかと自問しながら。


※管理人の都合で更新が遅れ、7/14に記事を上げています。