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6月

2019年06月10日
はっきりした日付の記憶はないが、つけていたテレビが「福島の子どもの甲状腺がんの増加」を報じたことがあった。
別のことをしていたさなかのことだったのでそのニュースに集中できなかったのだが、それに対し、
福島県も福島県立医科大病院も、原発との因果関係は認められないとの方向を改めて打ち出した、とその報道は伝えた。

あまりにひどいのでこのニュースの関連を調べていたら、以下のウェブサイトを見つけた。
「福島原発事故の真実と放射能健康被害」hppts://www.sting-wl.com/
2014年公開、最新の更新は今年4月17日となっているので、この件を長く追ってきたことが分かる。
書かれている内容は膨大で、しかも多岐にわたっており、ぼく自身も全ては読み切れていない。
ただ、「2018年9月30日時点で県は206人の甲状腺がん及びその疑いの子どもがいると発表」した、と書いている。
けれど読み進めると、カウント漏れがありさらに12人の患者がおり、もっと読んでいくと、
福島県立医大が隠ぺいしたと思われる子どもがほかに最低でも6人いるのだという。

このウェブサイトのレポートを読み込んでいくと「私」という一人称が散見する。
使われているデータは、福島県が発表しているものはもちろんだが国立がんセンターによる日本の患者数や、
時に日本のものばかりではなくチェルノブイリの事故後のデータとの比較もある。
これだけのものをもし個人が調べ作ったウェブサイトだとしたら、その信念と調査力には頭が下がるとしか言いようがない。
副題に「なぜ福島県は多発する甲状腺がんの子どもたちを…次々と隠すのか?」とあり、
その背景には深い憤りがあることはおそらく間違いないのだろう。
こうした人の行動、視点が巨大な権力を穿ち、一点の光を差し込ませるのかもしれない。
このレポートはさまざまな可能性を考え、問題を投げかけている。

本来なら県民を守らなければならない県。
県民の中でも将来の福島をつくる子どもは宝物のはず。
その子どもの健康状態をしっかり調べようともせず、甲状腺がんの罹患数も把握できていない。
原発の問題と向き合う気がさっぱりと見えてこない県は、危険地域への住民の帰還を求め、
帰らない場合は補助金を出さない措置をとっている。
患者の命こそ救わなくてはならないはずの医科大病院。
原発事故の後、ヨウ素を求める県民たちに「ヨウ素を飲む必要はない」と告げたのだという。
そして、病院関係者とその家族にだけヨウ素を渡し、その口止めまでしたことが報道された。
そのうえ、甲状腺がんと原発には関係がないと言い切る医師たち。

福島の人たちの中には原発で家も仕事も奪われ、一家離散し、子どもはいまだに外で遊ぶこともはばかられる。
そんな大変な状態が、今も続いている人もきっと少なくないと思う。
そんなときに、本当なら頼りにしたい行政と病院。
担当している彼らは、いったい自分の役割を何だと考えているのだろうか。
人としての顔が全く見えてこないのは、つらすぎる。