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2月

2018年02月09日
2月6日から降り始めた大雪は、一気に福井市一帯を埋め尽くした。
7日8日にかけ、国道8号線では最大1500台もの車が立ち往生し、電車も含め交通は完全にマヒした。
7日、福井市、あわら市、坂井市に災害救助法が適用され、自衛隊が昼夜を問わずその復旧に当たっていた。
除雪車すら出動が難しいほどの降雪量で、行く先を閉ざされ、
にっちもさっちも動けないドライバーたちは、さぞ心細い思いをしていたのではないかと思う。
何とか8日中の復旧にめどが立ち、胸をなでおろした人も多かったのではないだろうか。

もちろん、そこに住まう方々はさらにだろうし、今もそれは続いている事だろう。
先日の東京での大雪の時に、ぼく自身も経験した屋根からの落雪。
玄関前の路地を除雪し、出かけて帰ると大量の雪が溜まっていた。
もしこの時下にいたら、そう思ったら背筋が寒くなったことが記憶に新しい。
落雪の下敷きになる恐ればかりではなく、過疎で高齢者ばかりのところでは、
雪下ろしそのものができないための住居自体の破損、倒壊などだって考えられる。
さらにその後は融雪による雪崩、洪水…気が抜けないことが次々だ。
そのすべてが災害につながっていく。
日本海側のこの豪雪は、昨年末からその危険性を予報する研究者がいた。
対馬暖流が通常より暖かく、日本海が温まり、雪雲の発達が予測されていたからだ。

一方、日本全土に及ぶこの大寒波、豪雪は、黒潮の大蛇行と深く影響しているのだという。
黒潮の研究者の中には、昨年夏から今冬の大寒波、豪雪を予測する人がいたというから驚きだ。
黒潮の大蛇行で太平洋側に南岸低気圧が生まれやすくなり、南岸低気圧は寒気を引き込む。
なので、南岸低気圧が発生した場合、関東地方でも大雪となることが多いのだという。

黒潮の大蛇行は、漁場に魚がいなくなることを意味し、不漁となっている。
それに端を発する今冬のこの大寒波、豪雪は、農家を直撃し、野菜の高騰を招いている。
その結果として降った豪雪は、今回のように流通そのものまでかく乱した。
これらは、ぼくたち消費者も直撃している。
生鮮物はこの3日間というブランクを受け、店頭への出荷が困難となったものも少なくないのではないだろうか。
雪に閉ざされた街のコンビニからなくなったお弁当やおにぎりなども、恐らく未だ配荷できる状況とも思えない。

「異常気象」といってしまえばそれまでだが、海流と気象、地形は密接に関係しながら生み出されている。
地球はやはり生きており、自然災害はそれゆえに起こるのだが、
人がそこに不用意に手を出すことで拡大することは避けなくてはならない。


1月

2018年01月11日
年が明けた。
あの震災以来、7回目の正月だった。

実は前月、つまり2017年12月だが、この原稿を初めて入れられなかった。
ブログへのアップはぼくの若き友人に頼んでいるのだが、その友人に原稿を送っていなかったのだ。
書き忘れていたわけではない。
原稿は書き、そしていつものようにアップのお願いをするメールに添付して送ったのだが、
写真を一緒に添付したことで容量が大きくなりすぎ、結果的に送っていなかった。
それに気付かないままでこの間を過ごしてしまったというのが事の真相で、
何ともうかつな話で正月早々それに気づきちょっとショックを受けている次第だ。
まぁ、時を取り戻すことはできないので、今回は2回分をアップしてもらうようお願いし気を取り直していきたい。

今日、1月9日付の東京新聞に「11府県が拠点病院未指定」という見出しの記事があった。
読むと、原発の事故で被ばくした患者を受け入れる「原子力災害拠点病院」の指定を国が義務付けているのだが、
それが指定されていない自治体が11府県あるという内容だった。
その理由がなかなかうける。
「被ばく患者を受け入れる風評被害の恐れ」
「ほかの患者に敬遠されないか」
「院内の設備に放射性物質が付着しないか不安」
HIV患者とは話しただけでエイズが移る、そのくらいバカげた理由で医療関係者が躊躇している?
そんな非科学的な偏見は率先して払しょくするべき立場にあるだろう医療機関が?

原子力規制委員会が再稼働条件をクリアしたとした柏崎刈羽原発がある新潟県では、
指定のめどさえ立っていないのだとある。
その理由は
「線量測定器や防護服が足りていない」
病院が指定を受けるためには、専門知識を持つ医師、看護師のほか
除染室や内部被ばく測定機器の設置が必要と書かれている。
しかも、事故後は被ばくの恐れのある住民らを原則すべて受け入れることになっているらしい。

こんなこと、一病院の努力で可能なはずがない。
福島第一原発が爆発した後、一体どれだけの人数の町村民が避難したと思っているのだろう。
そのほとんどが「被ばくの恐れ」がある人たちだ。
その全員を受け入れることができる病院はもちろん必要だが、そんなものは一つや二つで済むはずはなく、
恐らく県内の救急病院はすべて指定するくらいでなければならないだろう。
国は、あるいは電力会社はそのための予算をしっかりとっているのだろうか。
原子力規制委員会は、なぜこの指定ができてない地域の原発を再稼働条件が整っているとするのか。
まるで謎だらけだ。
「人災」の火種がここにもあることを教えてもらった。

12月

2018年01月11日
先月、2度も九州に行った。
一度は7月に豪雨に合った福岡県朝倉市。
一度は熊本地震の熊本市。

朝倉は以前遊び場関係の学習会で呼ばれていたが、その豪雨で文字通り流れてしまった。
「必ず呼びます」と言われてはいたが、まさかこんなに早くとは思ってもいなかった。
被災後の始末が大変な中、何というバイタリティなのだろう!

朝倉では豪雨被災の翌8月、熊本から「おもしろかー」を1カ月借り、何度か出前遊び場を開いた。
もともと遊び場づくりをしようと考えていた地元の方々がぼくを呼んでいたわけだが、
そのことを「かえっていい機会ができた」と前向きにとらえていた。

被災した地域に、今回も連れて行ってもらった。
前回土砂で埋まって立ち入りができなかった道路が、「えっ?!」と思うほど片付いていた。
あの土砂はどこに消えたのだろう。
しかし、さらに奥に進むと光景はガラッと変わった。
その道がどこから土砂の上になったのかはわからなかったが、新しい道は確かに土砂の上に築かれていた。
隣にある家の2階の屋根の軒と同じ高さにその道はあり、家が掘り出されたことが分かった。
アルバムに写真を載せています

川の流れも変わったという。
山々を見上げると、いたるところに土砂崩れの爪跡がくっきりと残っていた。
表には出さないけれど、それは災害に遭った子ども、大人の心と同じなのかもしれないという思いが、ふと心をよぎった。

熊本へ行ったのは、おもしろかーの活動もさることながら、
東日本大震災後に走ったあそぼっかーに乗った須永力氏にも来てもらい、
東北での様子の移り変わり、それに伴うプレーカーの役割の変遷等の情報交換を行い、
今後熊本でも起きる可能性がある課題に対し、どう準備したらいいのかの学習会を開くためだった。
おもしろかーが毎月出前に行く県内最大という仮設に同行し、実際の活動にも参加させてもらった。
顔見知りの子どもが何人も来てスタッフと会話を交わしていた。
その晩にあったシンポジウムで「遊びの力」を講演し、パネルディスカッションを行った。
その日の晩の飲み会は、みんなの想いを確かめ合える、とてもおいしいお酒だった。
翌日の学習会では、被災があるなしにかかわらない本質的な話ができ、そこでも互いの想いを深く共有することができた。
ただ、それは同時に、現実に横たわる子どもの自由な遊びを阻害する大きな課題を確認することでもあった。

ただ「友達と遊びたい」という子どもの想い。
そんな簡単なことが、今のこの社会ではとてつもなく難しい。

11月

2017年11月11日
10月後半、2週に亘り終末に台風が日本を襲った。
特に21日から23日に亘り上陸した台風21号は強大で、日本上陸史上、最強クラスだったようだ。
総務庁の調べでは、10月25日16時現在、以下のような被害となっている。
「全国41都道府県で、死者・行方不明者8名、重傷者23名の人的被害、
また住家被害は全壊・半壊・一部損壊の合計234棟、床上浸水1,232棟、床下浸水1,941棟」
8名の方とそのご遺族にはことに痛ましい台風だったが、
伊勢湾台風並みと言われていた割には正直被害が少なくてよかったと思った。
おそらく、災害予報が事前に大きく報じられ続けたことが一定の功を奏したのだと思われる。
これも、気象衛星が以前からは比較にならないほど緻密に観測し、
気象の謎も随分と詳細に解析ができるようになってきたためなのだろう。
こうした「予報」は、さまざまな場面で行われ、警告も出している。

鹿児島県の桜島では、噴火の警報がレベル3に引き上げられた。
火口から2キロ以内には近づいてはいけない、という内容だ。
衛星からの観測では、山体が数センチ膨らんでいることが分かったらしい。
マグマだまりにマグマが充填されてきている証だという事だが、
この数センチの隆起が宇宙から分かるという事が驚きだ。
先手を打ったこの警報も、2014年9月に起きた御岳山の噴火事故の教訓なのだろう。
けれどそれができるのも、観測装置が取り付けられた火山のみだ。

南海~東海トラフ地震の対策に、海底に直接設置したセンサーが揺れをキャッチし
即座にその信号を新幹線に送る計画が進行しているという。
直接届くことで、最大30秒早くキャッチできるらしい。
このニュースを新聞で読み、ふと考えてしまった。
東海道新幹線は、これ以上ないほど過密に走っている。
最大30秒早く知ることができたとして、最高速度は落とすことは可能だとしてもおよそ停車できる時間ではない。
まだましということだろうが、日本列島を西と東に分けるフォッサマグナを横切る新幹線は、無傷ではありえない。
何より海岸線のすぐ脇を走る線路面が多く、その場に停車した新幹線が津波の直撃をかわすことは不可能だろう。
こう考えると、安心からどんどん遠ざかってしまう。

10月31日、恒例となったハロウィン。
渋谷の夜は相変わらず大賑わいだったようだが、ウィキペディアによるとこのお祭り、
「古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。
ケルト人の1年の終わりは10月31日で、この夜は夏の終わりを意味し、
冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた。
時期を同じくして出てくる有害な精霊や魔女から身を守るために仮面を被り、
魔除けの焚き火を焚いていた。」
ハロウィンの翌日、11月1日は総裁選があり、憲法改正を狙う安倍政権が盤石の態勢で成立した。
何らかの厄災を指したのではないかと暗示させる「有害な精霊や魔女」から人は身を守ることは難しく思うが、
現世の人の営みに関してはもう少しは何とかできそうに思う。
おりしも、この原稿を書き終えたのが11月3日、文化の日。
憲法が公布された日だ。
この半年後の5月3日に施行され、この日は憲法記念日となっている。
子どものためにも憲法観測レーダーなど開発されて、警報を出してもらいたいと本当に思う。

10月

2017年11月11日
「安全・安心」というフレーズが、解散が決まった衆議院選挙の候補者から叫ばれる。
大儀なき解散と言われるこの選挙の争点の一つは、安全保障だ。
もちろん、その背景には北朝鮮とそれに過剰に呼応するアメリカの動きがある。
安全、安心な国家をどう作っていくかという議論は、確かに重要だ。
けれど、安全、安心は決してセットではないことを忘れてはならない。

例えば、「安全を守るため」に、という理由で増え続ける「監視カメラ」。
当局は「防犯カメラ」と呼ばせたいらしいが、監視カメラの方が本質を表している。
理由ははっきりしている。
事前に犯罪を防ぐ(防犯)ために設置するのなら、その存在が明確にされている必要がある。
けれど、これはその存在がないところに犯罪場所を変えさせるだけで、犯罪自体の抑止とはならない。
つまり、犯罪の抑止には使えないのだ。
使えるのは、それが起きたときの犯人捜しのための証拠としてだけという事になる。
だとすると、カメラの存在はわかりにくい方がいい。
なので「監視」カメラなのだ。
監視の対象は、国民すべてだ。
誰が犯罪を犯すのかわからない以上、そうならざるを得ない。
問題は、監視されることの方が安全だと思わせられることにある。
それは、お互いを監視しあう雰囲気を醸す可能性がとても高くなることを意味している。
戦前、戦中の「隣組」のように。

憲法学者の8割以上が「憲法違反の恐れがある」とした、安保関連法。
国民の「安全・安心」を守るためだ、との理由からの強行採決だった。
「安全」を守ってやるのだから、がたがた言うな、と言わんばかりの姿勢だった。
けれど、あの政治姿勢に「安心」などない。

豪雨に見舞われたときの河川やダムの水位の監視等、監視カメラは重要な役割を果たしている。
災害そのものは防げなくとも、避難をする等それに伴う被災は最小限に抑えられるからだ。
要は、だれが何のために使うか、それに常に目を向けておく必要がある、という事なのだろう。

「プレーパークってさ、安全じゃないかもしれないけど、安心だよね。」
小学4年生の男の子がぼくに話した言葉。
余りに的確な表現に、度肝を抜かれた。
「この子は、安全と安心の使い方が分かっている。そこらの大人よりずっと賢い。」
でもね、加えて言えば、よく遊びにくる子ほどけがをしないんだよ。
なにが安全で何が危険か、自分で判断しているからだと思う。
自分で身を守ることができる力を身に付けること、それに勝る安全はないよね。

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