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10月 ~虹~

2011年10月02日
いつの間にか、朝夕には秋の風が吹くようになった。
天気予報も「朝は冷え込みます」などというような言葉を使いはじめている。
被災地にもまた、短い秋が去り冬が訪れる。
きっとかなり寒い日もあるのだろうなと思いを馳せる。

今度の11日は火曜日だ。
この日は、ぼくは仕事で大学にいる。
ぼくの今の本業は教員で、子どもが遊ぶことをサポートする大人の育成を行っている。
3年前に大正大学にできた新しいコースで、30年間遊び場づくりを行ってきた実績を買ってくれ、招聘された。
なので、在学する学生の最高学年は3年生。
その学生の中にも、気仙沼の遊び場に行く学生が何人かいた。
みんな、たくさんのことを感じて帰ってくる。
若い感性はすばらしいものがある、そう実感する。
この日は、学生に呼びかけて「ふるさと」を歌いたい。

遊び場で遊ぶこどもは、もうすっかり元気に見える。
けれど、悲しみは時々ふとした瞬間にあふれ出る。
涙をぽろっとこぼし、すぐに笑顔に戻ってみんなと再び遊びだす。
こどもには、自分で乗り越えていく力がある。
そんな時は、自分にそう言い聞かせる。

あそびーばーと名付けられたその遊び場で、「虹」という歌が歌われている。
新沢としひこさん作詞、中川ひろさかさん作曲の歌だ。
世田谷のプレーパークで定番のこの歌をあそびーばーでも歌ったら、こどもが大好きになった。
その替え歌を子どもが作った。

♪1
明るい声が 世界に響き 虫が鳴いて 空が笑い
みんな集まり 虫も集まり 輪になれば
空に 虹が虹が大きくかかり
泣いて笑ってけんかもしたね
仲直りして 笑顔がふえて 
明日も来るよ あそびーばー イエイ!

♪2
雨が続いて みんな来なくて 寂しくなって 涙がポロリ
雨が上がって 声が聞こえて 向こうを見れば
君の 笑顔笑顔が 明るく見えて 
涙が消えて笑いが増えて
ニコニコ虹が 空にかかって 
雨でも楽しい あそびーばー イエイ!

急なお知らせになるけれど、10月2日日曜の夜9:45、
テレビ東京の「ソロモン流」という番組で、このあそびーばーの模様が流される。
戦場写真家として有名な、渡部陽一さんが取材に来たときの模様だ。
この替え歌は、この前の日に完成したばかりだった。
子どもに「歌ってあげようか」と呼びかけたら、喜んで歌ってくれた。
渡部さんは、本気で感動していた。
ぼくも、本気で感動していた。