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5月

2019年05月10日
5月1日、元号が変わった。
平成の天皇は、戦争がなかったこの30年を安堵したと伝えた。
けれど、災害に見舞われることは数多くあった。
そのたび、天皇は被災地を訪れ、被災者に直接声をかけた。
当たり前のように見えたその姿は、しかし歴代天皇では初めての姿だった。
天皇からの直接の声掛けに、被災者は本当に励まされただろうな、と素直に思う。

戦争を始め、そして敗れ、神・天皇から、人間・天皇となった昭和の天皇。
けれど、戦後に制定された新憲法の下でも、天皇は日本国民ではなかった。
姓をもたず、選挙権もない。
その存在は、日本国民統合の象徴としてしか認められてはいない。
人権というコトバがあるが、天皇に人権はないのだろうか。
人間宣言したというのに。
けれど、平成の天皇は、その「象徴」天皇を模索し続けたと繰り返し報道は伝えていた。
そして、被災者の前でひざまずき話しかける姿は、まさにその「象徴」を象徴するようだった。
国民を想う平成の天皇の気持ちは、おそらく本物だろうとぼくには思えた。
天皇は国民から感謝され、こよなく愛されるようになった。
その天皇への感謝の気持ちを、時の政権は自分たちに都合よく利用しようとしていると、ぼくには見える。

平成の災害でも、被災範囲も人数もとりわけ規模が大きかった東北大震災。
その復旧に、自衛隊員10万人投入を決めた、時の民主党政権菅首相。
23万人程度いる自衛隊の、半数近い。
ぼくは、彼が総理でなければ、きっとそんな決断はしなかったのではないかと思っている。
現総理は、その時その決断を大問題であると大騒ぎしていたからだ。
あの時、民主党政権で本当に良かったと振り返っても思う。

平和憲法を変え、自衛隊を軍隊化し、戦争に参加できる国に作り替えようとしている現政権。
そのために天皇まで利用しようしようとしている。
令和も、戦争がない時代で終わることができるのだろうか。
そして、福島の原発の終息が全く見えていない中での再度の原発推進。
原発さえ狙えば、普通のミサイルでも原爆投下同然の被害が出せる。
この国を、この国の子どもの未来を、現政権はどうしようとしているのだろうか。

史上最悪の災害、それは間違いなく「戦争」という人災だ。
子どもたちをそんなものに巻き込む国にしては、絶対にいけない。