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6月

先日、宮崎県のある保育園に行った。
外遊びを推奨する保育園で、だからその重要性を話してほしいと呼ばれたわけだが、
実は、とんでもない問題と直面していた。電磁波問題だ。

もともと数十メートル離れたところに携帯電話の中継基地が一棟建っていたようだが、
数か月前に、すぐ隣にもう一棟別の会社の中継基地が建ったという。
すると、鼻血を出す園児が続出した!

外遊びとの関係を調べるために、1日の子どもの行動と鼻血の詳細を記録したところ、
その因果関係は歴然だったということだった。
なので、その記録をもとに携帯電話会社や行政との交渉を行ったようだ。
けれど、これは国の基準値以内だからという話で、全く話にならないのだという。

安全基準値は、国によって全く違う。
例えば、スイスの場合4μW(マイクロワット)だが、日本はその250倍の1000μWだ。
オーストラリアに至っては0,1μW、実に日本の1万分の1という厳しさとなっている。
どうやら日本はかなり緩い基準であるらしい。
国によってこれほど安全基準に差があるのは、民族による電磁波への耐性が違うからではもちろんない。
要は、まだよくわかっていないのだ。

電磁波でも高エネルギーである、X線やガンマ線。
これらには、電磁波というくくりとは別のくくりがあることをご存知の方も多いと思う。放射線だ。
放射線も自然界には普通にあり、それこそ太陽からも降り注いでいる。
これら自然の放射線と生命とは長く共存してきたので、それなりの耐性があるといえる。
問題なのは、原発などで生まれる人工の放射線にある。
付き合ってきた歴史が短いがゆえに、どんな影響があるのかの蓄積がないのだ。

電磁波も、これと基本的には変わらない。
普段見ている可視光も電磁波の一種で、これはないとものが見えない。
けれど、携帯電話や電子レンジなどで使う電磁波は、人工的に作り出した電磁波だ。
これがどんな影響をもたらすのか、それがよくわからないのだ。

科学的に証明できていないから安全。
日本が電磁波に対してとっている立場である。
一方、世界の潮流は、科学的証明がまだでも危険性が疑われるなら厳しく規制する、だ。
がんや白血病の発病率は有意に高い、電磁波は危険だと考えられているのだ。

鼻血を出す幼児を前に、安全であるという神経はどこからくるのだろう。
携帯電話という便利ツールの陰に、巨大な闇がある。
外遊びができないなどという社会を、子どもに残していいはずがない。



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