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3月

2018年03月15日
3月11日、7回目の命日を迎えた。
特別な思いで過ごされる方が相当にいらっしゃることを思うと、
この日を迎えることをどう言葉にしていいのか思わずひるんでしまう。
そんなことを考えていたら、今回この原稿は、その11日までに書くことができなかった。
けれど、おかげで、10日は福島、11,12日は山形と、いずれも東北で過ごすことができた。
今回は、その福島でのことを書こうと思う。

福島へは、「子どもが自然と遊ぶ楽校ネット」というところからの招聘で行った。
福島県下で、自然との触れ合いを推進する7団体が組んだネットワークだ。
そこが主催するシンポジウムの冒頭で、体力測定が、福島の子が全国ワースト1だったという報告があった。
測定すれば値が出るので、普通に考えればベストとワーストはどこであれ必ずあることになる。
けれど、福島がワーストだったことが原発事故による外遊びへの影響が原因だとすれば、これは特別な理由だと言える。

原発事故以降、外遊びは当然ながら厳しく禁じられた。
そのことによる、身体だけではなく心に関しても健康被害が出るのではないか。
その心配から、小児科医を中心にプロジェクトチームがつくられ、屋内でも十分に遊ぶことができるよう
郡山にペップキッズという大きな屋内遊戯施設がつくられた。
大きなボールプール、中に入って全身でコロコロ転がす透明なビニル製巨大ちくわのような遊具、
室内砂場、空気で膨らんだ道ではボヨンと一歩が大きく跳ね体が軽くなった感覚になる。
その他にもさまざまな遊具があり、屋内でこれだけの運動量を保障できることに驚くほどだ。
しかし、ペップキッズの生みの親の医師も、その屋内遊戯場を作ったボーネルンドの人も、
やはり屋内には限界があると話していた。
このネットワークは、その不足している屋外という環境をずっと大事にしてきたメンバーたちだ。

けれど、福島という地では、やはり親は外遊びの奨励には勇気がいるという。
服締めであっても、他と比べても線量が低いところはたくさんある。
逆に、福島以外でもホットスポット(局所的に線量が高い所)は近県にたくさんある。
そこに住む人たちは、もっと警戒が必要だと思うのに意外なほど気にかけていなかったりする。
また、これは福島に限ったことではないが、そもそも今の子の多くは外遊びをしない。
福島だから、むしろ外遊びがないことを意識し気にするのかもしれない。

「ふくしまっ子リフレッシュin世田谷」という取り組みが、世田谷では続いている。
年に2回、福島の親子を招待し、羽根木プレーパークで遊ぶことをメインに、様々なプログラムで楽しんでもらっている。
この3月30日から4月4日にかけてもやってくる。
「泥んこになることをこんなにも嬉しく安心してみていられる」そう言って涙ぐむ親も多いと聞く。
7年たったが、まだ決して始まっていないことがある。