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2月

歌おう ふるさと            2016年2月  天野秀昭

今月6日未明、台湾で地震が発生した。
マグニチュード6,4というから、日本人の感覚としては驚くほどの大きさではない。
けれど、いくつかの建物は倒壊し、生き埋めとなっている人が数10人いるという。
写真を見ると、大きなビルが途中からぽきっと折れたように倒れている。
当局は、手抜き工事や設計ミスなどを視野に入れて調査を始めたという。

日本では、5日、鹿児島県の桜島が爆発、噴火した。
1日たった6日では、甚大な被害を及ぼす感じはまだない。
けれど、どう展開するかはわからないと専門家はいう。

以前もここで書いたが、地震も噴火も、同じ地球のシステムの中で生じている。
プレートテクトニクスと呼ばれるそのシステムは、地球の中が大きく対流していることを指摘している。
地殻という卵の殻のような台地がその上を流され、地殻同士がぶつかるところでひずみが生じ、それが地震となり、
その摩擦熱でマグマが生まれ、火山が噴火する。
おかげで、地球史上、大陸は合体と分散を今までに5回も繰り返しているのだという。
つまりは、この世界は、今はたまたま5大陸などという姿をしているが、いつかはひとつになることを示している。
そう考えると、領土だ、国境だ、と言っていること自体がばかげた話に思えてくる。
地球は、そんな近視眼的な枠では動いていない。
おまけに言えば、地下深くのこの対流がダイナモの役割を果たし、地球磁場を生み、
だから太陽からの殺人的な太陽風から地球を守っている。
プレートテクトニクスが止まる、それは地球の死を意味し、生物は死に絶える。

地震も火山も、生物をこの地球上に生かすうえで欠かせない現象だ。
であれば、それを前提で手を打たなければならない。
手抜き工事は言うまでもないが、設計ミスもあってはならない。
これらは震災ではなく、人災だ。

来月、東日本大震災から丸5年を迎える。
津波に襲われた地域は、驚くべき変容を遂げている。
想像を超えたかさ上げ工事は、今後100年に何をその土地にもたらすのだろう。
それは、明るい未来を生む基盤となるのか、それとも、新たな人災の基盤となるのか。
地上と隔離されたかのような高台の上の住居や、暮らしに不向きな区画環境等、
もはや人がそこを居住地として選ばなくなる可能性すらある。
そうなったとしたら、これは人災だ。
壮大な、また莫大なお金をかけた実験。
歴史に例を見ないその実験を、これからこそ注視していかなくてはならないと改めて思う。



コメント
[1] 管理人 | 2016/04/07 09:31
管理人のミスで、2月分をアップしそびれておりました。
申し訳ございません。 
遅くなりましたが、ご覧ください。
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